about story
* * 物語 * * *
失くした記憶の手がかりを探して、僕は古い日記を見つけた。
知らない物語を読むように、僕は僕の日記を読んだ。
それは、あなたへ宛てた手紙でもあった。
知らない物語の中で幼い僕は、あなたに、幼い恋をしていたんだ。
”けれど、あなたは誰なんだろう? 僕はあなたを覚えていない”
”こんなに大好きだったのに”
童話作家になることが、幼い頃からの夢だった。
しかしアキヤには、小学生の頃の記憶がほとんどない。
子供の気持ちを思い出せない彼に、童話など書けるはずがない。
そこでアキヤは、探偵に依頼することにした。
「初恋の人を探して欲しい」
日記によると、その頃、アキヤには好きな人がいたらしいのだ。
その人に会えば、何かを思い出すかもしれない。
探偵と共に訪れた、夏休みの小学校。
アキヤはそこで、恐ろしい体験をすることになる――。
これは、あなたへ宛てたラブレター。君のために綴る物語。
Dear Ghost
僕の大好きな幽霊へ...。